章 20

「ああ……気持ちいい……」龍根は思わず声を漏らした。

「んっ!」李小芳は苦しそうに呻き、再び許しを請うた。

ちょうどその時、映画の音も小さくなり始め、龍根は手を引いた。自分はどうでもよかった。馬鹿者だから、ただ新鮮な体験を求めて、見られても罵られるだけで済む。だが小芳は違う。正真正銘の純粋な娘で、これから嫁ぐ身なのだ。

「小芳、行こう。林の中でやろうぜ」龍根は彼女の耳元で熱い息を吹きかけ、悪戯っぽく囁いた。

ようやく落ち着いたばかりの李小芳はまた体に力が入らなくなり、二人は椅子を持って、こっそりとその場を離れた。

田舎の夜の風が吹き、李小芳は我に返り、歩く速度を上げていった。龍根は慌...