章 118

「実はこの辰さんの出どころを聞いて、何か違和感を覚えたんだ。その背後にはもっと複雑な繋がりがあるんじゃないかと。石鎮というこの大きなケーキに、もっと多くの人や事が絡んでいるような気がして」

私の言葉を聞いた石工は頷くと、私たちを小さな町のある場所へと案内し始めた。この石工は地元の人間だから、監視の目を避けるのは容易いことだった。私たちは誰にも気づかれることなく、まるで無人の地を行くかのように進んでいった。

しばらくすると、私たちは小さな採掘場の外に到着した。巨大な岩の陰に身を潜めながら、石工は私たちにこう言った。「ここが霊石の鉱源です。以前はこの霊石は誰のものでもなく、自由に採掘できたんで...