章 358

「この老人を見た時、私の頭は真っ白になった。この宗門は藤に封印されて数百年も経っているはずだ。ここに生きた人間がいるはずがない。この人はどこから現れたのだろうか?」

私が我に返った時、既に背筋が凍りつき、不安感が自然と湧き上がってきていた。

だが、まさか予想もしなかったことに、この老人は私と李雯雯の姿をじっと見つめた後、突然ドスンと跪いたのだ。

そう、彼は跪いたのだ。ただし跪いた相手は決して私ではなく、李雯雯だった。

老人はドスンと地面に跪き、そして李雯雯に向かって拝み始めた。口の中で何かを呟いている。私は思わず頭を近づけて聞き入った。

その呟きの内容を聞き取った時、私の両足はガクガ...