章 98

彼が血を吐いた瞬間、正直、こんなにも気持ちが軽くなったことはなかった。まるで心の上に乗っていた大きな石がドスンと落ちたかのように、思わず地面に崩れ落ちそうになった。

さっき言ったじゃないか?口訣は確かに教えたが、それが本当に石彫りの真形の口訣かどうかは、保証できないと。

実を言えば、石彫りの真形なんて口訣は存在しない。さっき彼に教えたのは、先祖の書物で見かけた石彫りの反噬に関する記述の中にあった口訣だ。

風水石匠は石彫りを操り、邪気を払い災いを避ける。だが石彫りというものには意志がある。一歩間違えば操ることどころか、石匠自身が石彫りに操られたり攻撃されたりする。これが反噬だ。

だから我...