章 1212

朝方、そよ風が顔に吹きかけてくる。もう、あの暑い夏ではなくなっていた。

浴女村へ戻って。

市長が三名の教師を派遣してくれたおかげで、楊羽の業務は一気に軽減された。自分の数学の授業も他の先生に任せ、体育、音楽、美術といった科目だけを教え、校長の仕事を兼任することになった。

政府からの助成金で、あの古い幽霊屋敷も見違えるほど整備され、多くの部屋が宿泊施設として提供できるようになった。食事の質も大幅に改善された。

だが今、楊羽が最も気にかけているのは自分の家だ。本来なら三、四ヶ月かかるはずの工事が、村人たちの協力のおかげで、わずか一ヶ月半で完成した。内装だけが残っているが、それも装飾会社に依頼済みで...