章 367

李媛熙は振り返り、自分の家を見つめた。いとこの杨羽はついてこなかった。再び顔を向けると、涙が止めどなく流れ出した。

故郷を離れる感覚は、本当に辛くて、辛くてたまらない。

杨羽はずっと北の山道の遠くを見つめていた。そこには二人の人影が進んでいく。その一人は彼の愛する女性だった。杨羽は涙をぬぐった。男だって泣くことがある。

昼食の時間、叔母さんも杨羽も三妹も誰も食事をする気分ではなかった。三人は料理を前にしても、食欲が湧かなかった。

そのとき、外から挨拶の声が聞こえてきた。「すみません、ここは杨羽さんのお宅でしょうか?」

なんと優しくて澄んだ声だろう。三人が顔を上げると、入り口に美しい女性...