章 55

夜が明けかけた頃、李鸣争はようやく身を引くことができた。李家の傍系は少なくなく、発言力のある者は皆集まり、何卓もの席が設けられていた。

これは李家の旧正月の宴で老爺が不在の初めての年であり、李鸣争は李家の真の采配者、権力者となっていた。

訪れた人々は李家の変化をわずかに窺い知るのみで、心に疑念を抱きながらも、李鸣争の冷静で淡々とした表情と、李聿青の苛立ちがちで横柄な様子を見るや、発する言葉には慎重さが増していた。

李家にはもう一人、姿を見せない李明安がいた。今や北平城で頭角を現している李三爺である。

李家がこの激動の北平城で屹立不倒であるのは当然のことだった。

それに比べれば、李老爺...