章 383

冷澜之は特に錦邢司典司の任務内容を詮索するつもりはなかったが、顧湛は彼がこの一ヶ月余りで見聞きしたことを簡潔に語り始めた。

例えば、彼が今回追っていたのは前朝の残党だった。

前朝の皇族はほぼ全滅したとされているが、明嘉帝が自害する前に、彼の最後の子が逃亡の途中で生まれたという噂があるという。

皇室の血脈を残すため、明嘉帝は側近に命じてその子を逃がしたというのだ。

もしその噂が真実なら、その子は今頃、父上と同じくらいの年齢か、あるいは既に祖父になっているはずだ。

顧湛は二ヶ月近く捜査を続けたが、前朝の残党は発見できなかった。だが、子供を誘拐する複数の犯罪組織を見つけた。

ちょうど京城でも子供...