章 460

羽聞湛は玉の飾りをそっと撫でながら、従者の一言一句漏らさぬ報告に耳を傾けていた。

彼は玉を投げ返すと、淡々と言った。「彼の言う通りにしろ」

従者は一瞬戸惑った。「大皇子様、しかし管理人は明らかに告げ口をするつもりです」

羽聞湛は目を伏せた。「構わない」

彼は見てみたかった、母后がどこまで常識外れの行動に出るのかを。

その時、歓迎の宴はすでに始まっていた。

異国の地で不安に駆られているであろう彼女を案じ、従者に指示を終えるとすぐに大殿へと急いだ。

遠くから、彼はすでに見覚えのあるシルエットが近づいてくるのを目にした。

彼女は盛装して現れ、星の光、月の光、そして辺りを照らす灯火のすべてが彼女に神秘...