章 477

「あぁ違う、二つの身分ね。

彼女は盛国の秋雯雯であり、同時に盛国の梅染児でもあった。

システムを持つ彼女は本来なら順風満帆であったはずだった。結局のところ、システムには商城があり、男性からの好感度を貯めてポイントを獲得すれば、そこの商品を購入できるのだから。

人の好感度を深めたり、美しくなれる道具の他にも、システム商城には特殊な機能を持つ道具がいくつかあった。

例えば命を守るカード、あるいは厄運カードなど。

厄運カードは言うまでもなく、使用する際に呪われる人物の身分情報を紐づけることで、カードがその人の身体から離れていても、その人は厄運に取り憑かれる。

軽ければ次第に不運になり、重ければ直接事...