章 755

その瞬間。

部屋のドアは開かず、四十代くらいの女性がエレベーターから出てきて、好奇心を持った様子で私たちを見つめた。「誰を探してるの?」

張忆诗はすぐに笑顔を見せた。「おばさん、小诗です」

女性は張忆诗をじっと見つめ、すぐに嬉しそうに笑い出した。「あら、あなただったのね。一年ちょっと会わないうちに、ますます綺麗になって、見違えるわ」

「おばさん、小涵は?」

「彼女から連絡はなかったの?半年前に海外へ行ったわよ」

その言葉を聞いて、私は一瞬頭が真っ白になった。

張忆诗は少し戸惑った様子で、さらに尋ねた。「じゃあ、小涵の連絡先はありますか?」

「あるわよ」

彼女...