章 276

李燕茹は自分のこんな妄想が邪悪だと分かっていた。でも、こうして妄想しなければ、もっと多くの快楽を得ることができないのだ。

だから、少し自分を憎みながらも、李燕茹は止めなかった。

先ほど目にした光景を思い出すと、李燕茹の胸が痛んだ。今の彼女は娘が劉旭に処女を奪われたことに心を痛めているのではなく、自分自身のために痛んでいた。悠悠を産んでから、李燕茹には夫婦生活がなかった。以前、福州で働いていた頃、李燕茹は時々レストランで女性たちが自分の夫がどれほど凄いか、どんな体位でするかなどの話を聞くことがあった。そんな話を聞くたびに、李燕茹は胸が苦しくなった。

李燕茹は生理的にも心理的にも極めて正常な女性で...