章 320

多分風邪がまだ治っていなかったせいだろう。店内に入る前から、柳夢琳の夫である劉輝はくしゃみをした。鼻先を拭うと、妻が店内にいないことに気づき、すぐに中へ入って尋ねた。「俺の女房はどこだ?」

「奥さんは……あの……」李暁は気まずそうに笑いながら答えた。「わたしにもわからないんです。さっき用事があるって出かけたんですけど。奥さんはもしかしてご主人のところに戻ったのかと思ったんですが、会いませんでしたか?」

「会ってたら、お前に聞くわけないだろ」劉輝は李暁を一瞥すると、携帯を取り出して妻に電話をかけた。

劉輝はまったく知らなかった。彼の妻は今、劉旭の上に跨っていて、劉旭は下から腰を突き上げ、蜜...