章 605

「もしウェイ兄さんやムウ姉さんに知られたら、鍵を複製できてもあの監視カメラの映像は絶対に手に入らないよ」柳夢琳の頬をつまみながら、劉旭は言った。「さあ、始めようか。ウェイ兄さんが目を覚ます前に」

化粧ポーチはテーブルの上に、ネックレスは余夢の首にある。劉旭はベッドに近づき、そっと足音を忍ばせてベッドに這い上がり、慎重にネックレスを掴んだ。

劉旭はこのネックレスがスライド式の留め金だと思っていたが、なんとこのくそネックレスは余夢の頭を通さないと外せないようになっていた。おまけに余夢のウェーブのかかった長い髪が枕の下に押しつぶされているため、ネックレスを取るのは非常に厄介な作業になると劉旭は悟...