章 36

奴隷として鞭打され蹂躙されるだけの存在として、芽の体にはほとんど無傷の場所がなかった。新旧さまざまな鞭の痕が縦横に交差し、全身を覆い尽くしていた。

この薬膏は丁寧に塗らなければならず、一筋一筋の傷に行き渡らせる必要があった。数え切れないほどの傷跡すべてに塗るには、一、二時間では到底終わらない作業だった。

薬を塗り始めてからというもの、彼女たちは本当に他のことをする気力もなくなっていた。

昼夜自分を凌辱する敵に対して、普段なら蘇若蘭はこれほど詳細に相手の身体を観察したりはしない。

むしろ奴隷のこの醜い体など見たくもないと思っていたはずだ。

しかし今は薬を塗るのだから、見るだけでなく、注意深く傷を...