章 52

その夜、二人はいつも通りで、昼間に医者を訪ねたことなど忘れたかのようだった。ただ、蘇若蘭が侍女に蘇雅のために薬を煎じさせたことを除いては。

この薬は補助的な効果しかなく、蘇雅の気持ちをリラックスさせるだけのものだった。そのため、彼女も薬に大した期待はせず、飲み終えるとすぐに休んだ。

蘇若蘭も特に何も言わず、ただ自分はもう少し本を読むと告げただけだった。

情欲が長期間解消されないことは、若い陰と若い陽の者にとって非常に耐え難いことだった。

勃たない体の蘇雅は早めに就寝することを選んだ。眠ればいい、夢の中なら美人が積極的に迫ってくる夢も見られる。たとえ実感できなくても。

一方、蘇若蘭は寝...