章 482

「虎兄貴、見てくれよ、この子どうだ?」小さなチンピラの一人がある少女の顔に目を留め、途端に目を輝かせ、彼女を指差して声を上げた。

この虎兄貴と呼ばれる男は筋肉質で、年齢は二十歳前後といったところ。身長も容姿も一級品なのだが、あいにく金髪に染めており、それが全体の印象を台無しにしていた。

チャラチャラとした様子で、まさに不良そのものの姿だった。

「お嬢ちゃん、なんで一人なの?」

虎兄貴はニヤリと笑い、無駄話もせずに椅子を引き、大股で佳佳の前に座り込んだ。同時に、数人の取り巻きが彼女を取り囲むように集まってきた。

「あなたたち、何者?」少女は意外と気が強く、囲まれても恐れる様子はなく、む...