章 1145

「お前も分かるだろう、峰兄貴が今お前を育てているのは。彼には身寄りがない、それはお前も知っているはずだ。両親も随分前に病死した。若い世代では、お前と彼だけが血のつながりがある。将来、彼の全てはお前のものになる」

私は軽く笑って答えた。「もう勘弁してくれよ、面倒くさい。一歩ずつ進もう、将来のことは将来考えるさ」

車は一時間半ほど走り、高速道路沿いの一般道に入った。確かこの辺りには保養山荘があったはずだ。今我々が向かっている方向は、まさにその保養山荘だった。

間違いなければ、二つの地下カジノのうちの一つが、この保養山荘の中にあるはずだ。

山道の入り口に差し掛かると、ウズラは携帯を手に取り、...