章 770

「何も手に持たずに、ずっと私たちに拍手を送っていました」

「ふふ、腕が立つな。こんなに簡単に草龍を片付けるとはね。俺の藏獒は何かお二人に恨まれることでもしたのかな?わざわざここまで暴れに来るなんて。面白いねぇ、人を殴るわ機械を壊すわ、俺の小さな店を取り壊すつもりかい?」

話しながら、彼は私たちの向かい側まで歩いてきた。

藏獒を目にした瞬間、すでに落ち着いていたはずの感情が一気に爆発した。心の中では、あの畜生を一発で吹き飛ばしてやりたいほどで、その場に立ったまま体が震えていた。

そのとき、隣にいた旭兄が腕で私を軽く突き、声を潜めて言った。「小剛、落ち着けよ。自分の感情をコントロールする術...