章 977

「やっぱり当たってた。前の逸舟渡客の裏のオーナーは確かに張さんだったんだ。この事業を運営して、もう10年近くになるんだって。そして、自分の部下に裏切られたんだ」

「自分のビジネスを奪われただけじゃなく、自分の奥さんまで横取りされたんだぜ。この張社長がどこにいるのか、生きてるのかさえ、誰も知らないんだ」

私は驚愕の表情で鶉を見つめた。「まさか...張社長を陥れたのが、譚社長だって言うの?」

「マジで混乱してるよ。あの譚社長って、物腰が柔らかくて教養があって、いつも笑顔を浮かべてて、すごく親しみやすく見えるのに」

鶉は笑いながら私に尋ねた。「意外だろ?人は見かけによらないんだよ。外見だけで...