章 1656

蒋英は安大壮の目に理性を失いつつある光を見て、心の中で期待と緊張が入り混じった。十年もの間、男性とは無縁の生活を送り、男性のことを考えることすらほとんどなかった。考えるとしても、たまに夢の中だけ。現実の忙しい日々では、男性のことを考える時間も気持ちの余裕もなかったのだ。

そのため彼女はほぼ完全に自分を閉ざしていた。余暇があれば体を鍛えることに時間を使い、自分が病気になる余裕さえないことを知っていた。誰も彼女の世話をしてくれる人はいない。自分で自分の体を大切にするしかなかったのだ。

そんな中、突然現れたこの命取りになりそうな若者。初対面から彼女を抱きたいという様子をあからさまに見せ、しかも彼...