章 207

「ありがとうございます、おばさん。でもお宅に泊まるのは適切じゃないでしょう。小芹さんと子どもを救ったのは私の務めですから、いつまでも恩に着る必要はありません。誰も住んでいないあの家はちょうどいいと思います。人がいなければ、しっかり掃除もできますし、人が住めるなら文句はありません。安兵兄さん、蘭子さんに聞いてきてもらえませんか?」遊医は安兵に笑いかけながら尋ねた。

「もちろん、先生!すぐに聞いてきます。先に食事をどうぞ」安兵は遊医が自分の家に住まないと聞いて、誰よりも安堵した。確かに遊医は妻の小芹と子どもを救ってくれたが、遊医が妻に施した特別な処置を思い出すと、どうしても落ち着かない気持ちにな...