章 140

「あの人は結構気のいい人だな。恐る恐る言ってるよ。『炒飯を二つください。一つは砂糖入り、もう一つは塩入りで!!』」

真っ当な出前屋みたいに扱われてるな。でも炒飯に砂糖って何だよ?甘党ってどこにでもいるんだな!

彼らの注文を丁寧にメモして、厨房に段取りを指示した後、姜帆は食事と大牛を連れて出発した。

もしこの連中がこの一件を終えたら足を洗うつもりなら、これは世界の誘拐史上最も異常なほど平和な誘拐事件になるだろう。

雰囲気は和やかだが、姜帆がこれから向かう先で平和的な結末を期待してるわけじゃない。彼は人を奪い返すために行くんだから。

あの男は姜帆に古月から盗んだという物を持って来いと言っ...