章 188

病院から戻ると、姜帆は家で薛青柔と二人で顕微鏡の前に座り、試験管を手に取って食い入るように見つめていた。頭を抱えるような難問だった。

この正体不明の変異ウイルスに、姜帆はすっかり手を焼いていた。水に浸しても火で燃やしても効果なし、さらには真空状態でさえ、このウイルスは元気に活動し続けるのだ。

こんなに厄介なものとは、まったく何をどうすればいいのか。今後事態がどう展開しようとも、とにかく南海という場所には、長居はできないだろう。

「姜帆、そんなに焦らなくても。今は病院の方で研究が進んでるから、きっとすぐに結果が出るわよ……」薛青柔が傍らで諭すように言った。

「うまくいくといいんだがな。こ...