章 408

夜来香を出て、姜帆の心はまだ震えていた。

北野東星というじじいは、話し方こそ穏やかだったが、心の底から恐怖を感じずにはいられなかった。

自分だけではない。たとえ出塵子の師弟がここにいたとしても、三人揃っても、あの小柄な男の手にかかれば良い目を見ないだろう。

姜帆が修行の道に入ってからこれほど手強い相手に出会ったことはなかった。白龍法王のような存在でさえ、北野東星の前では足元にも及ばないだろう。

なぜ姜帆が北野東星の取引を拒否したのか?明らかにあの老人には誠意がなかった。

薬皇古月も言っていた。あの男は陰険で狡猾だと。姜帆が彼と取引をすれば、虎に皮を求めるようなものだ。恐らく人を救い出...