章 510

「お前か……」姜帆が振り向くと、自分を呼んだ人物がいた。他人ならぬリオンだった。

「リオン教授、彼を知っているのですか?」デイビッドは目を丸くしてリオンに尋ねた。

デイビッドは外部では威勢がいいかもしれないが、専門家グループの中では平凡な存在に過ぎず、そうでなければ姜帆と並んで座ることもなかっただろう。

リオンは違う。彼は生物学界で最も名声のある教授で、ここにいる五十人の専門家のうち、ほぼ半数が彼の教え子だった。

「もちろん知っているとも。姜は華夏全土、いや、世界で最高の医師だ!」リオンは惜しみなく賞賛した。

「えっ?」デイビッドだけでなく、フランクリンまでもが驚いた。この研究会の主...