章 85

「法的正当性も譲渡手続きもなければ、これらの書類は全て無価値だ……」

「彼らが探していたのはこれらのものじゃないのか?」趙海が尋ねた。

姜帆は首を振った。「違う、これらは役に立たない!」

「これは何?」独孤仙児は目ざとく、暗箱の隅から一冊のノートを取り出した。

それは古い様式の手帳で、表紙は牛革でできていた。

開いてみると、中の紙はすでに黄ばんでおり、鼻をつく古びた匂いがした。

走り書きの文字が、紙の上に気ままに散らばっていた。

趙のじいさんはろくに学校にも通っていなかったから、これだけ字が書けるだけでもまあ良しとすべきだろう!

「これは日記だ……」姜帆は数ページめくって言った...