章 22

「ドンッ!」

淳璟は酒甕を勢いよく机に叩きつけると、椅子を足で踏み台にして飛び上がり、錦陌を睨みつけて叫んだ。

「何が青丘の白狐だ!私は青丘とはまったく関係ないよ!青丘の門がどこにあるかすら知らないわ!青丘はみんな狐なの?青丘の狐は美しいって言うけど、私ほど綺麗なの?」

錦陌は言った。

「知冷のところには大沢美人図という巻物があって、何千年も前からの稀代の美女の肖像画が収められている」

「ふん!」

淳璟は身を翻すと将棋の駒を脇に押しやり、盤の上に座った。錦陌の髪に手を伸ばして引っ張りながら、片眉を上げて言った。

「ねぇ、なんであなたの髪は巻き毛なの?色は悪くないけど、もしかしてあなたも混血...