章 292

個室の中で、蘇北辰は少し不思議に思った。張兵は京城に後ろ盾となる老人がいるのだから、人の下見役などというところまで落ちぶれるはずがないだろう。

張兵は一杯の酒を煽り、口をもぐもぐさせながら諦めたように言った。「はぁ、教官の仕事は俺には向いてないと思うよ」

「この前、俺は数ヶ月間教官をやってたんだけど、結局バックの強い奴を殴って、そいつを一週間以上も寝込ませちまった。相手は怒り心頭で軍事委員会まで訴えやがって、俺が新兵を虐待したとか言いやがった。それでほら、一枚の辞令で俺は異動させられちまったんだ、はぁ」

「手加減しなさすぎだろ、どうして一週間も寝込むほど殴ったんだよ」蘇北辰は驚いて尋ねた...