章 490

「あの小物が手を伸ばしてくるのを見て、江雁秋は眉をひそめ、冷たい声で叱りつけた。「出て行きなさい!」

続いて、彼女は立ち上がろうと身をよじったが、両手が椅子の後ろに縛られていて、まったく身動きが取れなかった。

「ハハハ、遊ぶなら思いっきり楽しもうぜ、ロープを持ってきて縛れ」

リーゼントの男が言いながら江雁秋の胸に手を伸ばそうとした。

江雁秋は一瞬、絶望感に襲われた。彼女は蘇北辰以外の男に自分の体に触れさせるなど絶対に許せない。もしそうなれば、死ぬしかないと思った。

その時、バンという音が鳴り響き、突然の銃声が響いた。

リーゼントの男の動きが止まり、額から血煙が噴き出した...