章 588

蘇北辰が霊気の源を確認すると、思わず興奮した。

霊気は非常に濃密で、少なくとも年代物の珍しい薬草に違いない。彼は急いで崖まで駆け寄り、慎重に崖に身を伏せて下を覗き込んだ。

案の定、一本の山人参が崖の縁に静かに横たわっていた。その年輪からすると、少なくとも百年以上は経っているようだ。

「ロープを持ってきてくれ、いいものを見つけたぞ」蘇北辰は目を輝かせて言った。

山に登る時、皆は準備万端だった。妞妞は竹籠から麻縄を取り出し、蘇北辰に手渡した。

蘇北辰は指二本ほどの太さの麻縄を小さな木に結び付け、手で引っ張ってみて丈夫さを確かめた。それから縄を自分の腰に巻き付け、ロープを...