章 840

地下研究室では、江紅とジェイソン以外の科学研究者たちが次々と現場を離れていった。

今回の研究は機密事項であり、江紅とジェイソンは絶対的に信頼できる人物だったため、二人が血液サンプルの採取を担当することになった。

他のスタッフは共同研究を行うだけで、サンプルがどこから来たのかは知らされていなかった。

「遺体安置所を見に行きましょう」

江紅が蘇北辰を案内し、ひっそりとした場所へ連れて行った。そこには最新の金属製ドアがあり、中には遺体を良好な状態で保存できる冷蔵庫があった。

冷蔵庫に入ると、中は空っぽだった。本来なら蛇女と蛇血の遺体がここに安置されているはずだった。

「どういうことだ?...