章 209

林浩は傍らで、トゥルという少年の顔が赤くなるのをはっきりと見た。彼は思わず内心で笑ってしまった。どうやらトゥルはシュエフのことを好きになったようだ。トゥルは見た目は十一、二歳ほどだが、この黒人の子はどれだけ早熟なのだろう。しかも自分よりずっと年上の女性を好きになるとは。

林浩は顎の無精ひげを撫でながら、「この子、マザコン気質があるな」と思った。

林浩がそんなことを考えているうちに、トゥルがついにシュエフの大人の魅力に抗しきれず、頷いて言った。「せいぜい百メートルまでなら行けるけど、それ以上は危険だよ」

「うんうん、わかった」シュエフはそれ以上何も言えず、急いで頷いて同意した。彼女は嬉しそ...