章 1589

その瞬間、世界全てが私のものになったような気がした。

今の私がこれほど簡単に金を稼げるなら、わざわざ他人のマッサージをして、金持ちに頭を下げて仕えたりする必要などあるだろうか?全く必要ないじゃないか!もっとも、今の自分の力だけで世界を征服するなんて非現実的なことはわかっている。

だが、私には功徳瓶がある。これをうまく利用すれば、あっという間に強くなれるはずだ。

だから今の段階では、目立ちすぎるわけにはいかない。まだしばらくは尻尾を巻いて生きていくしかない。

今、一つの問題を考えている。

このまま盲人を演じ続けるべきか?以前は、マッサージで金を稼いで街に家を買い、梅子と安心して暮らせる...