章 1706

「電話に出た。

「汪神医ですか?」高院長の声が響いた。

「ははは、高院長、神医なんて大それたものじゃありませんよ。小汪と呼んでください」

「ははは、それなら年長者の特権で、小汪と呼ばせてもらうよ。実はね、患者さんを紹介したいんだ。末期の胃がん患者でね、正直言って、もう死を待つばかりなんだが、家族の経済状況はまあまあいい。君のことを紹介したら、一度診てもらいたいと言っている。本当に治せたら、治療費はいくらでも出すと言っているよ。君も治療は大変だろうから、患者を紹介するからには、君が損することはないようにしたいんだ」この高院長はなかなか気が利く。

私が治せたら、彼もかなりの見返りがあるんだろうな...