章 1719

「阿黄」というのは元々この大きな黄色い犬の名前で、私はそのまま引き継いだだけだ。

奴は明らかに私が新しい飼い主だと理解していて、絶えず尻尾を振りながら好意を示してきた。

おそらく、あの大家はとっくに奴を捨てる気でいたのだろう。そのせいか、体調はあまり良くなく、全身も汚れまみれで、片足は少し引きずっていた。

こんな犬が野良になれば、捕まえられて鍋にされていただろう。

子供の頃、私の家でも犬を飼っていた。その後、私の目が見えなくなってからは、その犬が遊び相手になってくれた。病気で死んでしまうまで。死んだ時はかなり長い間、悲しんだものだ。

冷蔵庫から肉を一切れ取り出し、何度か包丁を入れてから、奴の小...