章 810

「王先生、あなたもいたのね」

白衣の僧が私を見るなり声をかけてきた。私は頷いて答えた。

「白先生、来たんですね」

「ええ、王先生、あなたの薬のおかげで助かりましたわ。あれがなければ、本当に手の施しようがなかったんです」

白先生は笑いながら言った。彼女がこれほど謙虚な態度を見せるのは珍しい。

私は軽く微笑んで口を開いた。

「彼らが運が良かっただけですよ。中毒はそれほど深刻ではなかった。そうでなければ、私も力及ばなかったでしょう」

「そういえば、白先生、文静さんの病状はどうなりましたか?」

私が尋ねると、白先生は少し驚いた様子で言った。

「王先生、あなたは文静さんの診察を拒んだんじゃなかったです...