章 1057

和やかに談笑していた一行だったが、司雀の言葉が落ちた途端に皆が思わず立ち尽くし、突然割り込んできたこの中年男性に振り向いた。明らかに困惑の表情を浮かべながら尋ねる。「あなたは……」

柳浄天と司雀が龍家を訪れる件については、火龍は父親に話していたのだが、大伯父の顔に浮かぶ困惑の色を見ると、父親はこの件をすっかり忘れてしまっていたようだ。

「司雀だ」司雀はさらりと応じた。表情に大きな不快感はないものの、明らかに不満の色を漂わせていた。

「司雀?」龍戍遠は八の字眉をピンと立て、司雀をじっくりと観察した。しばらくしてから、ようやく何かを思い出したような表情で尋ねた。「もしかして南宮司雀か?」

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