章 1075

部屋の中で、龍凌は自ら淹れたお茶を趙三斤の前に運び、ようやくゆっくりと味わい始めた。なぜだろう、茶を愛する人間にとって、茶を味わうときはいつも心が澄み渡るような気がする。まるで心身ともに爽快な感覚に包まれるかのように。

「お爺さんの体に異常はありませんか?」龍のお爺さんの脈を取り続ける趙三斤を見ながら、龍凌はまだ少し不安げに尋ねた。

「すべて正常です!」趙三斤は微笑み、龍凌に安心させるような視線を送った。

一般の人から見れば、趙三斤は単に龍のお爺さんの脈を取って状態を確認しているだけに見えるが、趙三斤自身はよく分かっていた。彼は絶え間なく玄気を龍のお爺さんの体内に流し込んでいるのだ。龍の...