章 1202

ドアをノックすると、中から趙登仙の声が聞こえてきた。扉を開けて入った趙三斤は、茶卓に座っている趙登仙を見て笑いかけた。「じいちゃん、来たよ!」

「目が見えてるわ!」趙登仙は一筋の冷や汗を流しながら返した。その言葉に趙三斤はさらに憂鬱になった。くそっ、普通で温かみのある挨拶一つできないものか?どう考えても祖父と孫の関係なんだから、会うなり敵同士みたいにならなくてもいいだろう?

「で、何の用?」趙三斤は口をとがらせながら、趙登仙に反論せず、むしろ気楽な態度に切り替えた。

「酔玲瓏を出しなさい!」趙登仙は遠回しな言い方をせず、本題に入った。「二つとも、全部出しなさい」

頷いた趙三斤はためらう...