章 37

「やっと、この口が悪い小悪魔を見送れた!」

BMWのX5が遠ざかっていくのを見ながら、趙三斤は密かにほっと息をついた。すると、すぐ背後から林徳才の笑い声が聞こえてきた。「三斤や、昨日お前の叔母さんが言ってた時はあんまり信じてなかったんだが、今見たところ、阿嬌のガキはお前に本当に気があるみたいだな。柳家というような高枝に手が届くなら、お前の人生後半は安泰だぞ」

趙三斤は顔を曇らせ、真顔で言った。「林おじさん、昨日も言ったでしょう。僕が好きなのは青青で、この先ずっと彼女だけを嫁にしたいんです」

この言葉を聞いた途端、林徳才の表情もどことなく険しくなった。昨日ならまだ良かった。あの時は彼ら二人の...