章 679

重い心持ちで、趙三斤は夏霊墨が残した手紙を丁寧に折りたたみ、元の封筒に戻した。そして元あった場所に置き、変わらぬ部屋の様子を一瞥してから、ゆっくりと部屋を後にした。

夏霊墨が確かに去ってしまったとはいえ、趙三斤は馬鹿のように思い悩んで病気になり、最後には憂いのうちに命を終えるようなことはしない。それどころか、戦闘狂である彼にとって、悲しみと怒りを力に変えることこそが、趙三斤の本質だった。

夏霊墨が去ったのは事実だが、趙三斤が努力さえすれば、天に恵まれた彼は必ず一年以内に夏霊墨を取り戻せるはずだ。

夏霊墨の伴侶を失った今、これからの趙三斤は何をするにしても一人きりだ。今のように、マイバッハ...