章 739

部屋から順に出てきた二人の顔には幸せな笑みが溢れていた。まるで天から降ってきた棚ぼたが二人に当たったかのように、その嬉しそうな様子は黒豹を含めた三人には理解し難いものだった。

特に黒豹と葉小青にとっては、さっきまで趙三斤と柳盈盈の困った姿を目の当たりにしていたのに、わずか十数分ほどで一体どうして天地がひっくり返るような大逆転が起きたのだろうか?

もしかして…黒豹の脳裏に大胆な考えが浮かんだ…

「劉おばさん、お昼ご飯は食べました?」趙三斤は時間を確認すると、もう一時近くになっていた。柳家の習慣からすれば、昼食どころか、もう夕食の準備を始めていてもおかしくない時間だった。

当然、趙三斤のこ...