章 822

雲川省

雲川省は、およそ四十万平方キロメートルという広大な面積を持つ大省でありながら、国家準一線都市として江海市を一つだけ有するにすぎない。しかし、その広大な領域ゆえに、雲川省の発展は決して他に引けを取らないのだ。

丸一晩かけても、趙三斤一行はまだ江海市の周縁部をさまよっていた。江海市を完全に離れるには、今夜も残業しなければならないだろう。

「交代で休め。見知らぬ者が近づいたら警戒するんだ。お前たちは先に寝ろ」黒豹がテントを手慣れた様子で設営した後、趙三斤は指示した。

黒豹と慕辰は何も言わず、すぐにテントに潜り込んだ。一晩中の高負荷の行軍で、趙三斤も時折玄劲を使って体力を回復させて...