章 961

会場の雰囲気は一瞬静まり返った。全員の視線が一斉に趙三斤に注がれた。誰も想像できなかった。こんな朴訥で実直そうな青年が、彼らの全ての準備を台無しにしてしまうとは。

「俺がお前の隊長?」趙三斤は奇妙な表情で龍千仇を見つめ、自分を指差しながら、言葉を引き延ばして尋ねた。

「いいえ!」龍千仇は首を振り、突然振り向いて、屋敷の門に新たに現れた二十人を見据えて大声で笑った。「あなたは我々全員の隊長です。『天狼小分隊』全体の隊長なんですよ!」

「隊長!」全員が揃いの迷彩服姿で、力強く整然とした足取りで趙三斤の前に行進してきた。彼らは手に持っていた銃を脇に置き、敬礼しながら敬意を込めて大声で呼びかけた...