章 1009

人生において、私たちは様々な選択肢に直面する。

どの大学に進むか、どんな仕事に就くか、誰を人生の伴侶として選ぶかなど、数え切れないほどの選択がある。

羅子良もこれまでそういった選択を幾度となく経験してきたが、今彼の前に立ちはだかっているのは、彼の人生だけでなく、華夏の歴史さえも左右しかねない選択だった。

黄海級駆逐艦一隻とコブラ攻撃ヘリ六機で、アメリカ軍の強大な攻撃機群に対して、戦うか退くか？

羅子良が手を上げた瞬間、部下たち全員が息を殺し、雪白い手袋をはめた彼らの生死を握るその手を見つめていた。

だが羅子良の手は頭上に掲げられたまま、降ろされることなく...