章 1119

ある人間は、世間の目から見れば確かに千刀万剐にしても恨みが晴れないような存在だ。

しかし、どんな大悪人にも、忠義や孝行で知られる人々にも比べられない一面がある。

例えば、明朝の権臣として悪名高い厳嵩は、生涯たった一人の妻を娶り、二人は若い頃から愛し合い、七十年近くを共に歩み、側室を一人も迎えなかった。彼の愛情に対する忠誠さは、同時代の三妻四妾を抱えた名臣たちとは比べものにならなかった。

そして柴放肆は、ある理由から2012に加わり、ゼウス王座の前に立つ十八武士の一人となったが、それでも彼は常に自分が華夏の民であることを誇りとし、誇らしく思っていた。

たった一人の楚鋮を憎むからといって、他人が...