章 1123

蒋公瑾の言うとおりだ。十分な利益を提供できれば、多くのことを変えることができる。少なくとも、今の住環境くらいは変えられる。

元々、臭気漂う監房に「住んでいた」花残雨だが、蒋公瑾が札束を差し出したとたん、看守たちはすぐに部屋を替えてくれた。

花残雨の「新居」は依然として監房ではあったし、エアコンや冷蔵庫などもなく、外の安宿の個室程度のものだった。しかし、以前いた場所と比べれば雲泥の差で、あの湿った悪臭もなく、独立したトイレまであった。これだけでも蒋公瑾に対して少しばかりの感謝の念が湧いてきた。

監房に入れられてからも、花残雨の手足は拘束されていなかった。実際、彼の腕前をもってすれば、ここか...