章 1190

柴放肆は、ゼウス王と対面した後になって初めて、本当の危険とは何かを知ることとなった。

その危険を排除するため、柴放肆は我慢に我慢を重ね、最終的に彼女を騙し、天網を無事奪取することに成功したのだ。

この二日間、「天網を手にすれば、世界は思いのまま」という感覚を味わっていた柴放肆が、今最も懸念していることは、ゼウス王が天網に何か仕掛けているのではないかということだった。

だから、柴放肆が天網を頼りに最終目的を達成するためには、まず解決しなければならないのは、天網に目をつけるような連中だった。それには、柴紫烟さえも含まれていた。

自分の目標のためなら、従妹すら無視できる柴放肆が、ゼウス王を気にかける...