章 1219

梁馨が市の公安局長になったことには、楚という人物が大きな力を貸していた。

梁馨の「出世」を握っているとはいえ、楚鋭は十分に理解していた。この女は、自分が栄華富貴を与えたからといって、決して頭を垂れ、自分の信念を捨てたりはしないだろうということを。

良い警察官であることが梁馨の信念だった。

それに対して楚鋭は頭を悩ませていたが、それでも梁馨のその真摯な姿勢を認めていた。

今では女性の気持ちをよく理解できるようになった楚鋭は、当然ながらこの年増の女性の人柄もよく理解していて、彼女が今どう考えているかも分かっていた。

しかし、楚鋭は「三日会わないだけで抱き合って泣く」ような親密さは見せなかったが、心...